●カラービジネス業界に就職する
前章の、特定業界・業種・企業に就職するインハウスの立場で遂行する業務は、当然その業界・業種・企業のポジ
ションにかかわる特定分野に限られることになります。その上、前述したように、業務の多くは色彩だけの企画には
なりません。
ところが世の中には、「色」そのものを仕事にする団体や企業が存在しています。それらの団体や企業に就職すれば、色そのものを仕事にすることができることになります。
前述したフリーのカラーコンサルティング・オフィスも、ここでいうカラービジネス業界に位置します。
カラービジネスを遂行している団体や企業、個人オフィスなどは大変な数にのぼります。業界・業種が異なれば、使用される色域やノウハウも異なりますし、都市計画のような社会的案件から、パーソナルカラーのような個人的案件までの広い領域が対象となることを考えれば、当然の数でもあるのでしょう。その反面、残念なことには、カラービジネスの世界でそれなりの歴史と実績を持つ団体や企業は限られています。
デザインはまだしも、「色彩」を経営資源の一つとみなす姿勢はまだまだ一般的でなく、カラービジネスの担い手として歴史を刻んだ団体・企業は数えるほどで、その規模も決して大きくありません。ここでは、カラービジネスの3つの領域の内で、歴史と実績を重ねて来た、日本を代表する団体・企業を紹介します。
こちらで紹介している団体・企業の求人は、毎年生じるものではなく、必要に応じて、それぞれのホームページなどで掲載されています。