教育学習/EDUCATION & TRAINING

カラービジネスにおいては、色を教える仕事も挙げておきたいと思います。1990年に色彩検定の前身がスタートしてから色彩に対する興味が強まり、色を学びたいと思う人が増えた結果、社会人教育や生涯学習のシステムが充実してきました。この色彩教育システムというカラービジネスの場において、色を教えるという業務が確立しています。


●色彩教育ビジネス/社会人教育・生涯学習/ADULT EDUCATION

職業人教育を含めた社会人教育に向けては、色彩を専門とする研究機関や団体そして企業、さらには個人オフィスなどにより各種セミナーが開催されています。また、色彩の検定に合格することを目的にした学習も盛んで、受験生を対象にした講座も多く見受けられます。

これらのセミナーや講習では、色彩に関わる座学だけでなく、ワークショップによる共同検討作業や配色センスのトレーニングなども行われます。

 

●総合的色彩セミナー/COLOR SEMINAR

色彩専門の研究団体では、一般的な色彩教育だけでなく、人間工学的なアプローチによる色彩設計・企画や数値管理的な測色や色彩管理といった領域のセミナーも企画運営されるほか、企業や教育機関における色彩講習会への講師派遣なども行われています。

同様に、総合的なカラーコンサルタント企業においても幅広いセミナー運営が見られます。

例えば、DICカラーデザイン(株)の場合は、色彩の基礎知識やカラーデザイン・カラーマーケティングの視点、情報伝達への配慮など、実用性に優れた講座である「カラーセミナー」、20年に渡るアジアカラートレンドや、豊富なグローバルネットワークにより培った最新カラートレンド情報など、商品開発の手引きとなる内容が得られる「グローバルトレンドセミナー」、知識を実践力に繋げて、新たな気づきや発想を生み出すための「ワークショップ」などが運営されています。

 

●専門分野向け色彩セミナー

業界団体や色彩周辺機器の製造メーカーなどでは、業界内の業務や機器の扱いに必要とされる知識や技術を学ぶための専門的なセミナーが開催されています。

(一社)日本塗料工業会 では、オフィス空間でのCMF(色・素材・仕上げ)の最新動向や、塗料を用いた学生参加型によるDIY事例、時代や社会動向により移り変わるカラートレンドの事例など、主に塗料に関する業務に役立つセミナーを開催しています。

同様に、測色計や光計測器などを製造・販売しているコニカミノルタジャパン㈱では、色彩管理や測色などの業務に向けた色彩計測のセミナーが開催されています。

 

●資格取得に向けた専門セミナー

色彩資格に関わる団体や企業だけでなく、カラーコンサルティングを行っている個人オフィスにおいても、資格取得に役立つ知識やトレーニングなどを行うセミナーやワークショップを開催しています。

色彩検定協会では、検定に関わる幅広い色彩知識を身に着けるために、色彩学の基礎からインテリア、景観、プロダクトデザイン等実践につながる内容まで、多くのセミナー、講座を開催しています。さらに協会は、1997年から、色彩検定1級合格者を対象にした「色彩講師養成講座」を開始しました。この講座は、かなりの色彩知識を前提にして、「色彩講師」として必要な幅広い知識と指導力を身につけることを目的に実施されています。