色彩資格

カラーのビジネスに従事するにあたって特別な資格は必要ありません。本来、知識よりも感覚が求められる分野と言えるからです。とは言え、業務が必要とするカラーの知識を身につけなければならないのなら、闇雲に勉強するより、色彩資格を得る目的で学習を進めることは励みにもなり、有効にも思われます。

テキストやセミナーも完備していて、効率的に色彩知識を身につけることが可能です。けれども、資格を持っていても、残念ですが、就職や昇給に大きく貢献することはあまりありません。日本の産業界には、残念なことに純粋なカラリストは存在できないようです。

ここでは主な色彩の資格を紹介しますが、どの資格を学ばれても大きな差はありませんので、ご自分に適していると思われる資格を選ばれると良いでしょう。中では、AFTと東商の資格が2大資格と呼ばれて、主琉になっています。


<主な色彩資格>


カラーコーディネーター検定試験®

1955年に開始された、東京商工会議所が主催する「仕事に役立つ実践的な色彩の知識を学ぶことができる」検定試験です。色彩の知識を身につけることで、商品のデザインやカラーリングなど、あらゆるビジネスシーンで知識を活かすことができ、企業に高く評価されています。1級は「ファッション色彩」「商品色彩」「環境色彩」の3分野に分かれ、より実践的な色彩知識を身につけることができるよう構成されていました。2020年度から、これまでの1級・2級・3級の構成に代えて、新たにスタンダードクラス、アドバンスクラスの2構成に変更されました。

東京商工会議所が主催のために、製造業よりのスタンスと言えそうです。

 

【関連ページ】カラーコーディネーター検定試験®



AFT色彩検定®

内閣府認定公益社団法人色彩検定協会(201241日より、文部科学省認可社団法人全国服飾教育者連合会より名称変更)が実施する、色彩資格の草分け的な検定試験です。 1990年から実施され、2009年に累計で110万人を突破しました。これまで「感性」だけによるものと見られがちであった「色彩に関する知識や技能」を理論的かつ系統的に学ぶことにより、「理論に裏づけされた色彩の実践的活用能力」を身につけることができます。

2018年度からそれまでの13級に加えて、UC級(色のユニバーサルデザイン)が新設されています。

前身が服飾関係の団体でもあり、服飾関連の内容が充実していると言われます。

 

【関連ページ】AFT色彩検定®



ADEC色彩士

NPO法人全国美術デザイン教育振興会(略称ADEC)が主催する検定制度です。各種デザイン分野や造形分野に共通に必要とする色彩の技能や知識を学習し、その達成度をチェックするための検定です。各分野を色でつなぎ、総合的な視環境形成を目指すというコンセプトが特徴です。1997年に第1回を開催し、20109月の試験で第28回となります。後援は、文部科学省、()日本色彩研究所、()専修学校教育振興会です。

 

【関連ページ】ADEC色彩士検定



色彩指導者(色彩研究所認定)

日本色彩研究所が主催する認定制度です。 色彩指導者養成講座の全日程の講義と演習を受講し、認定試験に合格した者は「色彩指導者」として認定されます。 産業的なソリューションや生活文化の向上のために色彩の効果や活用について、より具体的また実践的に伝えていく人材が色彩指導者です。 20107月に開催された色彩指導者養成講座で第30回ですが、29回までに全国から275名の色彩指導者を輩出し、大学・短大・専門学校・自治体や企業が開催する講座などで指導されている方やカラープランナーとして活躍されている方もいます。

 

担当:赤木 重文



<専門系色彩資格>


以下で紹介するのは 福祉の現場や日常生活の中での色彩といった部分に特化したカラー検定になります。

 

色彩福祉®検定(福祉系)

主催:(社)日本色彩環境福祉協会/2009年開始(以下同)

特徴:1-3級。色彩を福祉の分野に活かすための知識を問う検定試験です。

 

色彩活用 ライフケアカラー検定(福祉系)

主催:一般社団法人日本カラーコーディネーター協会(J-color)/2008

特徴:1-3級。社会福祉に役立つ色の効果が学べる検定になります。

 

ファッション色彩能力検定試験(服飾系)

主催:財団法人日本ファッション教育振興協会/2006

特徴:1-3級。ファッションビジネスの現場のニーズに即応した内容の検定。

 

色と光の能力テスト TOCOL®

主催:五感コミュニケーション協働プロジェクト/2007

特徴:色と光の基礎を体系的に学べる他、テストの得点が「スコア」になる点数(スコア)評価制を採用している。

 

デジタル色彩士検定(web.CG系)

主催/開始年:NPO 日本カラーイメージ協会/2008年(2014年までは「デジタル色彩検定」)

特徴:1-3級。グラフィックやWEBCGといったデジタルによる色彩の技能に焦点を当てた検定。

 

カラーデザイン検定(デザイン系)

主催:ICD国際カラーデザイン協会/2010

特徴:1-3級。ビジネスの場におけるカラー・マーチャンダイジングの知識を有し、色のコンサルティングができる「色の戦略家」の育成を目指す検定。

 

色彩技能 パーソナルカラー検定試験(パーソナルカラー系)

主催:NPO日本パーソナルカラー協会/2003

種別:パーソナルカラー系

区分:モジュール1-3単位制)

 

パーソナルカラリスト検定(パーソナルカラー系)

主催/開始年:一般社団法人 日本カラリスト協会/2005

種別:パーソナルカラー系

区分:1-3

 

色彩活用 パーソナルカラー検定(パーソナルカラー系)

主催/開始年:一般社団法人日本カラーコーディネーター協会(J-color)/2009

種別:パーソナルカラー系

区分:1-3